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AIU TOPICS

私のオススメ授業紹介:新・国際開発協力:開発金融からのアプローチ(砂川眞寄附講座)(石塚丸さん)

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。今回は石塚丸さんのオススメ授業第1弾をご紹介します。

こんにちは!グローバル・ビジネス領域の石塚丸です。今回は国際的なキャリアに関心のある人にとってオススメの授業「新・国際開発協力:開発金融からのアプローチ(砂川眞寄附講座)」を紹介します

石塚丸さん(画面左)、砂川眞客員教授(画面右)


科目

GBS307-1_S GB 特別講義 7:新・国際開発協力:開発金融からのアプローチ(砂川眞寄附講座)

教員:中川 秀幸 教授
※砂川眞客員教授など講師による連続講義

単位数:3単位

履修を決めた理由

私が本授業を履修した理由は、机上の学術的理論にとどまらず、国際開発の最前線で活躍されてきた講師の方々から、実践的な知識や経験を学びたいと考えたからです。私はAIUに入学するまでに14年間ほど企業に勤めていました。約10年前にアジアの開発途上国を訪れる機会があり、十分なインフラが整備されていない現状を目の当たりにしました。しかし、数年後に再び同じ地域を訪れた際には、街並みが大きく発展しており、その変化に大きな驚きと感動を覚えました。帰国後、その背景について調べる中で、世界銀行やアジア開発銀行などの国際機関とUSAID、JICAが、開発協力(低利融資や技術協力)を通じて開発途上国の経済・社会発展を支えていることを知りました。このような体験を通じて、国際開発協力が人々の生活や社会の発展に果たす役割の大きさに強い関心を抱くようになりました。開発協力を金融の視点から学び、経験豊富な講師陣の実務的な観点から国際開発協力を学ぶことができる本授業に大きな魅力を感じ、履修を決めました。

実学的な学び

この授業の大きな特徴は、国際開発協力を途上国への資金の流れ、即ち「開発金融」の視点から学べる点にあります。国際開発協力には、各国政府や民間企業、国際機関など多様な主体が関わっており、開発途上国の発展を支援するためには、学問的な知識だけでなく、現場で培われた実践的な知見や経験も求められます。授業では、国際開発や開発金融に関する知識や理論を学ぶだけでなく、それらが実際の現場でどのような仕組みとして活用され、機能しているのか、即ち実学を具体的な事例を通して学ぶことが出来ます。例えば、開発途上国における鉄道や道路などのインフラ整備事業を題材に、どのような資金調達の仕組みが用いられ、政府機関や国際機関、民間企業がそれぞれどのような役割を担っているのかについて学びます。また、JICAやJBICといった公的機関だけでなく、商社やコンサルティングファームなどの民間企業が、それぞれの強みを活かしながらいかにして国際開発プロジェクトに関わっているのかについても理解を深めます。さらに、さまざまなケーススタディを用いたディスカッションやエッセイを通じて考察を深めます。これらの課題に対しては講師陣から豊富な実務経験に基づいた丁寧なフィードバックが与えられ、多面的かつ深い視点から実学的に国際開発協力への理解を深めることができます。

授業を受けてみて

この授業を通して、国際開発は単に資金や技術を提供するだけの活動ではなく、政治、安全保障、経済など、さまざまな分野の知識が複合的に関わる非常に奥深い領域であることを実感しました。特に、複雑化するグローバル環境の中では、多様な視点で課題を理解し、解決策を考えていくことの重要性を学びました。これは、AIUのリベラルアーツ教育が重視する分野横断的な学びとも深く結びついていると感じています。

こうした学びを支えているのが、豊富な実務経験を持つ講師陣の存在です。 授業を担当されている砂川先生は、これまで数多くの国際プロジェクトに携わってこられたご経験を持ち、学術的な知識と実践に裏付けられた豊富な知見をもとに、物事を批判的かつ論理的に考えることの重要性を説明されました。故に授業中は常に、“Why”と個別に問われ、個人個人がそれぞれ納得するまで追求されました。

こうした授業内容は、AIUが掲げる「物事の本質を見抜く洞察力や思考力を備えたグローバルリーダーの育成」という理念にも合致していると感じました。また、本授業を通じて得られた学びは、知識やスキルの習得だけにとどまりません。 私は、講師陣の華やかなキャリアの中での実際の現場で経験された苦労や困難、そしてそれらに向き合うたくましいマインドセットについても学ぶことができました。その中で、知識や理論はそれ自体に価値があるだけでなく、それを社会のために活用しようとする豊かな人間性や志があってこそより一層その価値を発揮するのだということを学びました。


本授業は開発金融の視点から、国際開発協力と受講生一人一人の接点を見つけられる授業だと思います。「国際開発協力」の実際を深く学びたい人はぜひ受講してみてください!


砂川先生からのメッセージ

「国際開発協力」には多くの人が関与している。世銀、ADB、JICA、JBIC等供与側の人、受入国側の人、商社、建設会社の人、コンサルタント、経済学者、政治学者、NGOの人等等である。従って「国際開発協力」の本当の意味、実際に起こっていることを知るには色々な立場で「国際開発協力」に従事している(いた)人を呼んで話してもらうのが一番と思い、お呼びしたところ、予想以上に素晴らしい方々に来て頂いた。一学期に15回の授業があるが、その内10回余が外部講師によるものである。そして学生の理解を確かにするために、各講義のあと、開発金融の観点から講義のレビューを行い、講座全体の流れの中でその講義がどのように位置付けられるのか、を整理することにしている。この他、本講座の受講学生は2回のエッセイ提出を義務付けられているが、これもきっちりと講評付きで評価され、将来の論文作成に役立つものと思われる。厳しいがためになる講座だと思う。