機構長の挨拶

アジア地域研究連携機構長 豊田哲也

アジア地域研究連携機構長
豊田哲也

2015年4月、秋田の文化的・社会的な地域課題を研究する地域環境研究センター(CRESI)と、秋田経済の東アジアでの発展可能性を探求する東アジア調査研究センター(CEAR)を統合し、アジアという大きな構図の中で、秋田の地域と社会の将来像を探っていく組織として、アジア地域研究連携機構(IASRC)が誕生しました。

秋田のビジネスの活路をアジアに見いだそうとするとき、アジア諸地域との比較において秋田の生み出す付加価値を際立たせていくことが不可欠となります。そのためには、アジアの中で秋田がどのような特色を備えているか、自分自身を知らなければなりません。その一方で、秋田が直面している急速な人口変動は、将来、アジアが経験することになるものであり、現在の秋田を研究することが、アジアの未来を研究することにつながります。秋田の観点を踏まえたアジア研究とアジアの観点を踏まえた秋田研究の促進が、IASRCの第一の使命です。

また、国際教養大学は国際リベラルアーツ教育の大学です。リベラルアーツの一つの手法は、眼前の具体的課題に取り組み、分野横断的な分析力と統合力を鍛えることです。学生や教員にとって、特色ある文化と歴史と産業と社会を育んできた秋田の過去と未来を国際的な文脈の中で思考することは、リベラルアーツ実践の絶好の機会です。本学のすべての学生と教員、あるいは学外の諸大学や諸機関と連携して、学際的協力を推進すること、これもIASRCの使命です。

そして、秋田の地域課題について学術的な立場から提言を行い、アジアの未来・世界の未来を構想することもIASRCの使命です。
①国際的な文脈の中での地域研究の促進、②学際的な研究協力の推進、③政策提言の発信というこれら3つの使命は、大学全体としての使命でもあります。国際教養大学は小さな大学であり、IASRCはその中でも特に小さな組織ですが、大学の内外の研究者と実務者、そして一人々々の市民との「連携」を実現することで、秋田にとって、アジアにとって、そして世界にとって、意義ある研究成果を生み出していきたいと思います。皆様の御理解と御支援をどうかよろしくお願いいたします。