カリキュラム

専門教養教育 グローバル・ビジネス課程

経済およびビジネスを基本に、広く学際的な教育を提供し、生涯学習の基礎を養うとともに、創造力、判断力、独自性およびグローバルな視点を備えた人材を育成します。

特色1:知識と教養を伴った発信力、説得力、コミュニケーション能力を養います

国際社会では、意見を持っているなら発言しなければなりません。そのためには、英語での意思伝達能力を鍛える必要があります。GB課程の多くのクラスでは、英語でのプレゼンテーションを重視して、知識と教養を伴った発信力、説得力、コミュニケーション能力を養うことにより、世界を舞台に活躍できる人材を育成します。

特色2:学問体系の着実な修得と、ビジネス社会の実践的問題研究

ミクロ、マクロなどの経済学の学問的体系の修得を重視します。更に、「国際経済社会の教養」の基礎となる実践的学問を修得し、国内外のビジネス社会の第一線で活躍した経験を持つ教授陣のもとで、理論と実践に基づいたマーケティング、起業家精神、企業戦略論、リーダーシップ論などのスキルを磨きます。特に、IT技術を用いた経済・ファイナンスの理論を学び、大量のデータを分析する実践的能力を身に付けます。

留学後の総合セミナーでは、興味のある分野を選択し、各教授の指導のもと、課程の総仕上げを行うとともに、将来、大学院進学を希望した際にも役立つような論文指導を行います。海外留学生活を通して培われた問題意識は、生涯の活動に役立つ知的基盤を充実させ、幅広い潜在能力を開発します。

例えば、こんな科目があります

  • ECN 369:公共経済学
    市場経済が抱える様々な問題や、年金、医療等の社会保険、所得再分配、公的教育など、公共部門や公共政策が果たす役割や課題を、最先端の経済理論を基礎として学ぶことが目的です。入門レベルの経済理論では学習できない、公共政策の設計・立案、組織内部の問題、政策や合意の実現可能性という現実的視点を理論的に考察することが学べます。
  • ECN 347:ポートフォリオマネジメント
    投資マネジメントにおける金融ポートフォリオ理論を実践的に学ぶ科目です。グローバル化したファイナンスの世界の全体像を踏まえ、戦略的な資産運用や投資におけるリスクとリターンの関係について学びつつ、ポートフォリオ設計と効果的な金融資産の運用について理解を深めます。
  • ECN 338:時系列分析
    最新のIT技術と時系列計量経済学の最先端ソフトを駆使し、経済およびファイナンスの大量な時系列データを実践的に分析するスキルを身に付けることを目的としています。日本の大学では一般的に開講されていない科目ですが、本学では、最先端の時系列分析の理論と実践的なマクロ経済・ファイナンスの分析技術を学ぶことができます。

教員からのメッセージ

教員からのメッセージ

経済学の学問体系の着実な修得とグローバルな問題の理解

経済学の祖アダム・スミスは、市場のメカニズムがあたかも「見えざる手」のように資源の最適配分に導き、効率的な経済社会を達成することを説きましたが、他方、企業人の道徳、倫理を最重要視したことも忘れてはなりません。グローバル・ビジネス課程(GB課程)では、厳しい国際的競争の場で各国の企業人と競うCompetence (実践的能力)を磨くとともに、地球益、公共益を理解し、競争社会の「見えざる手」を「、思いやりの手」で補完できるCompassion(共感力)を養います。卒業後、組織や地域において自分が本当にやりたいこと、自らのミッションを果たすことに最善を尽くし、長期的にCommitment(信念を持って関わること)できる人材は、国際的な場においても、品格と志のある人として尊敬されるはずです。

加えて、GB課程で重視するのは、経済の基本原理にかかわる学問体系の着実な修得です。市場経済のメカニズム、市場の失敗、政府の失敗、市民社会の役割などの理解を通じて、現実の経済、ビジネスの諸課題を知的に理解し、対応できる能力を開発します。

また、一国の経済問題だけではなく、地球環境問題、国際金融、通商問題、開発問題など地球規模の様々な問題を理解し、国際的な政治・経済社会のあり方を構想できる能力も磨きます。

そして、「グローバルな視野から地域社会における新しいライフ・スタイルやビジネス・モデルを構想し、明日の社会の新たな価値を先取りできる教養豊かな人材」、「企業、地方自治体、政府機関、国際機関、マスコミ、国際的な市民社会で創造的に活躍できる人材」、「国内外の大学院に進学し、高度な専門知識を追求する人材」の育成を目指します。このため、グローバル・スタディズ課程の科目の同時履修を奨励しています。

市川 博也 Dr. Hiroya ICHIKAWA
グローバル・ビジネス課程長/教授
国際教養教育推進センター長

教員紹介

教員紹介

本学でファイナンスや会計学などを教えています。大学院以降の研究生活において、会計の仕組みに沿った物事やビジネスへの見方は非常に役立つことを実感しています。本学では、知識を表面的に教えるのではなく、各学問分野における分析のフレームワークを身につけさせる訓練を通した実践的な教育を重視しています。経済学、心理学、社会学などの分野で事象をとらえるアプローチは異なりますが、問題解決に向けてそれらのアプローチを学際的に応用できる人材を育成することを目標としています。

私の研究は経営学とファイナンスが専門です。研究者として時代のニーズに応え、社会に貢献できる研究を行うことを心構えとしています。特にここ数年、2005年に会社法が施行されたことをきっかけに、株主主権が台頭し、企業統治への意識が強くなる中、企業統治のあり方に関する議論に一石を投じるため、株主アクティビズムについて研究を行い積極的に発信しています。

未来のAIU生へのメッセージ

 大学は生涯の友を作る場所です。大学で作った友人は一生の財産になります。本学は少人数教育が特徴ですので、授業、サークル活動、寮生活、ゼミなどで日本各地と世界各国から集まった学生との切磋琢磨を通して人間力を磨いてください。

葉 聰明 Dr. Tsung-Ming YEH
会計学、企業財務 担当/教授

学生紹介

学生紹介

本学への志望動機は何ですか?

私は、三つの目標を立てて入学を志望しました。一つ目は、留学や英語で行われる講義などを通して英語を用いての自己表現力を培うこと。二つ目は、英語をツールとして用い、自身の視野を広げること。三つ目は、世界に通用する「教養」を身につけ、人間として大きく成長したいということです。国際教養大学のカリキュラムは、初めに幅広い分野の基礎科目を履修した後に専門分野に移ることができるので自身の設定した目標を段階を踏みながら追うことができるという点に魅力を感じました。

特に印象に残っているGBの授業は何ですか?

時系列分析です。この授業では計量経済分析ソフト「OxMetrics」を用いて計量経済学の理論モデルや分析方法を実際のデータを自分で分析しながら学ぶことができます。私はこの授業を通じて経済データを処理する方法や現実の問題をある程度解析するスキルが身についたと感じています。個人的には日本の潜在GDPを推計する作業が面白く、印象に残っています。また経済理論に沿って現実のデータを分析しようとした際に、「教科書に書いてある理論通りの結果が容易に確認できない」ことを経験することにより学問の“奥の深さ”を間接的に学ぶことができました。

将来の夢は何ですか?

国際教養大学で培った英語力、批判的思考力、分析力、異文化への理解力を活かし、どのような状況下でも、物事を多面的に観察し、状況に応じて適切な判断を下せる人間になりたいと思っています。また世界に出ても恥じないような教養を持ち、人間的にも魅力のある人間に成長することも私の長期的な目標です。

自分の成長をどのように感じましたか?

「英語を使った勉強が“当たり前”になった」、「一年間の留学を通して異文化への理解が深まった」、「”日経NEEDS-FinancialQUEST”などのデータベースを利用してデータを収集、分析する能力がある程度ついた」、などと実感する時に自分の成長を感じます。しかし一番は「AIUでの学びを通じて知的興奮を伴う達成感を味わえることになった」ことです。かつては無学で勉強が嫌いだった私が「自分の知らない新しい物事を学ぶことは楽しい!」と思えるようになった時に最も自分の成長を感じました。

本学を目指す皆さんに伝えたいこと

国際教養大学は、自発的に学習しようとする意欲が高い学生が集まる大学です。日本のみならず世界中から、それぞれの文化・考え方を持った学生がAIUに学びに来ています。この多様性もAIUの魅力のうちの一つであり、勉学以外のことも友人から学ぶことができ、お互いに高め合うこともできます。また24時間使用可能な図書館など学習環境が整っているので、自分の心意気次第で、将来国際社会で活躍するための準備をしながら学生生活を送ることができると思います。一緒に頑張りましょう。

依田 祐 Yu YODA (兵庫県/2012年入学)