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カリキュラム

教養専門科目群 グローバル・ビジネス領域

教員からのメッセージ

クリントン・ワトキンス グローバル・ビジネス領域長の写真

バランスのとれたグローバルビジネス教育で未来へ

グローバル・ビジネス(GB)領域は、ビジネス分野において必要とされる専門知識に加え、リベラルアーツ教育を融合し、一般的なビジネス課程とは一線を画したカリキュラムを提供しています。批判的そして創造的な思考、問題解決のための専門的なアプローチ、コミュニケーションスキル、ビジネスの意思決定の背景にある文化的・歴史的側面の理解を深めることに重点を置いています。これらのスキルは、学生の将来のビジネスキャリアにおける長期的な成長に不可欠なものだと考えているからです。

本領域では、会計、ビジネス文化、経済、金融、法律、経営、マーケティング、定量分析、サステナビリティなど、ビジネス分野の初歩から応用までの科目群を開講し、ビジネスの基礎を築きます。教員は国際的・学際的な視野に立ち、対話型の授業を展開しながら、学生の積極的な授業参加を促します。学生は、多様で豊かな学修環境の利点を生かし、互いの意見から学び合っています。本領域の教授陣は優れた教育者であるとともに、各分野で活躍する研究者です。また、ビジネス分野において豊富な経験を持つ人材も揃っています。

本領域での学びは、学生の将来にどのような影響を与えるのでしょうか。広い視野と職業人としての確固たる基盤を確立した卒業生は、国際競争力を持って、デジタル技術の進歩、グローバル化、環境におけるサステナビリティへの懸念といった将来の大きな課題に斬新な発想で対処していくでしょう。ビジネスは、現代社会と豊かな生活のあらゆる側面に影響を与えています。世の中で下されている経営判断が人や社会にどのような影響を与えるかをよく理解することは、学生自身の将来においてのみならず、豊かな社会を創り上げていくうえでも大変重要です。

※ここでは、教授からの英文メッセージの日本語訳を掲載しています。

クリントン・ワトキンス Dr. Clinton WATKINS
グローバル・ビジネス領域長/教授

 

特色1 創造力、批判的思考力そしてグローバルな視点を養う

グローバル化の進展により、企業活動は拡大・複雑化の度合いを増しています。変化が加速し、不確実性が増していく現代において、企業が社会に有用な財・サービスを持続的に提供していくためには、ニーズを地域規模、そして地球規模で的確に把握しつつ戦略を策定しなければいけません。本領域では、これに対応すべく経済学およびビジネスを中心に幅広い教育を提供し、創造力、批判的思考力、そして、グローバルな視点を備えた人材を育成します。

特色2 2つの学びの切り口(分野) ―「ビジネス」と「経済学」クラスター

GB領域は、「ビジネス」と「経済学」の2つのクラスターからなります。学生は各自の興味関心に沿って、各クラスターの科目を履修するとともに、総合セミナーにおける研究テーマを絞り込み、最終的な成果物としてリサーチペーパー(卒業論文)を作成します。

ビジネスクラスター

ビジネスの世界で必須の学問である会計学、資金調達・運用を学ぶファイナンス、顧客のニーズを的確に把握するマーケティング、経営の戦略や組織の問題を扱うマネジメントを学修します。基礎的なコースの段階から専門的な概念の解説はもとより、課題解決のための議論を活発に行い、批判的思考、コミュニケーションの訓練を徹底的に行います。

経済学クラスター

文系・理系の枠組みを超えた人材育成を目指した科目群で構成しています。学生は基礎的な段階からミクロ・マクロ経済学や、統計学の学修と並行してリアルデータの分析や政策評価のケーススタディを行い、専門知識の応用力を身につけます。発展段階にあたる国際経済や環境、開発経済などの専門的なコースでは、そうした能力と最新の研究による知見を融合して、学生の関心を研究可能な水準まで昇華させていきます。

特色3 総合セミナー

経済学およびビジネスの知識を、様々な現実社会の課題、政策に応用した、主に統計的分析手法、各種データを用いた実証分析に取り組み、論文を作成します。

>>テーマ例

  • 都道府県別観光者数の決定要因
  • 女性の雇用および結婚行動
  • 外資小売業の日本市場進出に関する分析
  • ヘドニック法による文化財の価値評価
  • 都道府県・地域別各種犯罪指標の決定要因
  • 少子化、人口減少の決定要因
  • タームスプレッドと経済変動との関係

学生紹介

森山 千晴 Chiharu MORIYAMA (神奈川県/2018年入学)

興味はやがて人生の軸になる 学びのテーマに向き合った4年間

幼い頃から、自然や動物に親しみを持って育ちました。そのため、生物や環境に興味を持ち、理系の大学への進学も考えていましたが、より複合的な視点で学びたいと思い、AIUを選びました。高校までの受け身の授業形式から一転、AIUでは学生が主体的に授業を作っていく姿勢が求められます。最初は戸惑いましたが、自主的にLDICに通い、コツコツと予習・復習に取り組む努力を積み重ねることで、「自ら学び取る力」が身につきました。入学時にはどの専門領域を選択するかを決めていませんでしたが、普段ニュースを見ていて疑問に思うことが、経済学の授業の中で紐解かれていく感覚が面白いと感じ、GB領域へ進むことを決めました。留学先に選んだアメリカのポートランド州立大学では主に環境経済学を学びました。授業を通じてアメリカの先住民の衣食住に関するインタビューをしたり、ボランティア活動に従事したりと、短期間ではありましたが、実りのある留学生活を送ることができました。コロナ禍でオンライン授業を受けたことも、今となっては貴重な経験です。大学4年間の学びを振り返ると、興味を持っていた環境やサステナビリティについて、より多角的な視点で捉えられるようになったと感じます。卒業後の進路として、大学院進学も考えましたが、今は自分が学んできたことを活かして社会に貢献したいという気持ちが強く、就職の道を選びました。企業のサステナビリティ経営に携わることを目標に、これからも国内外の環境経営の在り方を見つめていきたいです。

LDIC: Language Development and Intercultural Studies Center(言語異文化学修センター)

Chiharu's Time Schedule

森山 千晴さんの1週間の予定表

私の成長過程

1年次 相手を思いやる気持ちを学んだ寮生活

こまち寮でのルームメイトはモンゴル出身。価値観や習慣も異なるため、初めは意見がぶつかることもありましたが、話し合いながら解決していきました。自分の気持ちばかり優先せず、相手を理解し思いやる大切さを共同生活から学びました。

2年次 学びも課外活動も全力で

森山 千晴さんの課外活動の写真

自分の興味関心にマッチする授業に出会い、意欲的に学ぶことができるようになりました。クラブ活動でも責任ある立場を兼任し、ヤートセチームでは留学生に英語で振付を教えることもありました。

3年次 予想外の留学生活

アメリカ西海岸への留学が叶い、環境学などを学びました。世界中がコロナ禍に見舞われ、図らずもアメリカでロックダウンを経験。波乱万丈ではありましたが、AIUで身についた柔軟性やポジティブシンキングが活かされました。

4年次 「環境学×経済学」を卒業論文のテーマに

留学先でも学んでいた環境学と、AIUで学んだ経済学を融合させた「GDPとCO2の相関関係」をテーマとし、卒業論文にまとめました。環境保全と経済のバランスについて、マクロ的な視点で各国の動きを捉え、卒業論文に活かしました。