実践するリベラルアーツ
他大学と連携した研究プロジェクト
持続可能な社会変革(SX)を目指す
J-PEAKSプロジェクト
長岡技術科学大学が採択を受けた「J-PEAKS(地域中核・特色ある研究大学強化促進事業)」に連携大学として参画し、研究を通じて社会変革を生み出すことを目指しています。本学では、秋田の地域課題に基づいて「Mobility」「Health」「DX/Data Science」等の研究ユニットを立ち上げ、学生のリサーチ・アシスタントと教員が協働でプロジェクトを推進しています。
2025年度には「L-LABスペース」を新設。3Dプリンターやレザーカッター等の機材を自由に使いながら、研究から生まれたアイデアをモノ・かたちへ具現化できる環境を整備しました。専門家によるワークショップを経て、社会実装の事例が誕生することを期待しています。

「豊かな暮らし」を追及する
秋田COI-NEXT ソウゾウの森プロジェクト
秋田の公立3大学(秋田県立大学、秋田公立美術大学、本学)が中心になって展開するプロジェクト。森林資源の活用研究と産学官連携による人材育成を通じて、秋田の「自律的な豊かさの実現」を目指すものです。本学はリベラルアーツの観点から「里山を含む中山間地域における価値創造」および「森を活用した地域企業家の育成」に取り組んでいます。
年6回ほど開催する「ソウゾウの森会議」には学生も積極的に参加し、地域や企業の方々、他大学の教員、本学の卒業生らと共にディスカッションやフィールドワークを実施。秋田という風土での暮らし方、働き方について学びを深めています。

国際協働課題解決型プロジェクト(科目)
ASEAN地域の提携校との国際協働PBLを実施しています。国内外での講義、フィールドワーク、発表・討論、レポート作成を通して、各地域に関連した課題解決に取り組みます。この経験を通して分析力・考察力を養うとともに、チームで課題解決に取り組む能力の獲得を目指します。過去には、秋田県とタイ東北部における持続的な地域発展の可能性を探るPBLなどを実施しました。
水野 智仁 教授 Dr. Norihito MIZUNO(事業推進責任者)

産学連携による課題解決プログラム
AIUデザインLAB
基礎編として、課題解決に有効な手法である「デザイン思考」を企業の方と共に学び、応用編として、課題解決のためのビジネスアイデアを創出する「LAB2:事業創造プロジェクト」、または企業の現場で課題解決を目指す「LAB3:秋田県内企業課題解決型学修」から選択して実践に取り組みます。学生の課題解決能力の向上に加え、企業との協働を通じて地域の活性化にもチャレンジしています。

新・国際開発協力:開発金融からのアプローチ 寄附講座(砂川眞寄附講座)
「新・国際開発協力:開発金融からのアプローチ(砂川眞寄附講座)」は、国際開発金融の分野で長年活躍されてきた本学客員教授の砂川眞氏からの寄附により設置された、AIU独自の講座です。国際協力の枠組みが大きく変化するなか、SDGs時代の課題解決に不可欠となる多様な資金メカニズムを体系的に学ぶことを目的としています。本講座の最大の特長は、オムニバス形式による実務家講義にあります。毎週、開発金融の第一線で活躍する実務家を招へいし、インフラ投資、環境・気候金融、ジェンダー投資、国際開発機関の業務、民間資金の動員など幅広いテーマを取り上げます。
政府系金融機関、開発コンサルタント、海外進出企業や商社の実務担当者など、多様なバックグラウンドを持つ講師陣が実務に根ざした視座を提供する点が、研究者中心の従来型講義とは大きく異なります。講義では、国際機関の役割やさまざまな開発金融制度の理解を基盤にケース分析を行い、複雑な課題の本質を見極め、解決の道筋を構想する力を育てます。さらに、各回の課題に取り組むことで、実務家の視点を自身の問題意識と照らし合わせ、論点を整理しつつ批判的に考える姿勢を養います。
砂川氏の広範な実務家ネットワークとそれを支えるご寄附により実現した本講座は、AIUが目指す「社会に開かれた教育」を体現した取り組みです。
テーマ別ハウス® Themed Houses

「テーマ別ハウス」とは、同じテーマに関心を持つ学生たちが同じ学生宿舎に入居し、1学期間にわたって共同生活しながらさまざまな活動を行うものです。学生が発案したテーマのもとに仲間が集い、テーマに沿ったイベントを企画・運営します。この取り組みは、キャンパス内での生活もリベラルアーツ教育の一環と捉え、自分の力を絶えず高めていくことを目的としています。
代表的なテーマ別ハウス
日本語ハウス
日本人学生と留学生が日々日本語で会話をすることにより、異文化理解を深め、異文化コミュニケーションに対する柔軟な態度を養うことを目的としています。地域の方々とのワークショップ、日本語や日本文化に関わる各種アトラクションを企画・開催しています。

事例紹介:Happy Monday
Happy Mondayは毎月第4月曜日に行っている全学生向けの日本語会話テーブルです。毎回テーマを決め、集ったメンバー全員が日本語でテーマについて語り合います。「もし無人島に行くなら?」などユニークなテーマが設定され、いつも盛り上がります。
ウェルビーイングハウス
学生の身体的・心理的・社会的な健康状態を高めることを目的としています。ヨガや瞑想、心理学・神経科学、ストレス&エネルギーマネジメントに関するワークショップを通して、学内外のコミュニティと学びを共有し、人々の幸福の向上に積極的に貢献できる人になることもねらいの一つです。

事例紹介:ヨガ
1学期に講師を招いた3回のヨガセッションを開催。ヨガは身体の柔軟性やバランスを高め、日常生活の疲れやストレスを和らげる効果があり、参加者は心身ともにリラックスした時間を過ごしています。その中での交流は、穏やかな雰囲気の中でお互いにリフレッシュにもなります。
教育連携活動
本学では、独自の教育手法や学際的な国際教養教育の強みを活かして、教育連携活動を積極的に展開しています。こうした大学の連携活動に学生たちも主体的に参加し、自身の強みを発揮し新たな学びを得ながら、地域貢献の一翼を担っています。
イングリッシュビレッジ
日本の英語教育改革に向けた教育連携活動

AIUは、中高生を対象に「英語を英語で学ぶ」イングリッシュビレッジプログラムを2泊3日で開催し、英語教育支援に取り組んでいます。プログラムの最終課題は「英語でプレゼンテーション」。最初はなかなか英語で話すのが難しくても、小さな成功体験を積み重ねていくことで、最後のプレゼンテーションへと導きます。
このプログラムで講師をするのは、本学の学生(大学院生、学部生、留学生)たちです。事前に教員からトレーニングを受け、教材の作成やレクチャーの練習を積み重ね、入念な準備をしますが、多様な中高生を相手にすると想定外なことも起こります。そんな時は、これまでに培った知識や経験、対話を通じて最適な対応を見つけ出し、一人ひとり丁寧に対応することで、学生たち自身も大学の授業だけでは得られない気づきを得て、自律的かつ能動的に成長をしています。同時に、全国から参加している中高生は、国際教養大学というグローバルな環境での新しい英語学習を楽しんでいます。
学生の多彩な活動
「秋田ならではの発信をしたい」「地域の人々と仲よくなって、地域文化を楽しみたい」「キャンパスや学生の魅力をもっと深く知ってもらいたい」──そんな思いを持ち、自主的にチャレンジする学生がたくさんいます。学生たちの積極的な行動の一部をここで紹介します。
地域の移動課題を解決する
次世代ライドシェア「Rideon(ライドオン)」
「Rideon」は、次世代型ライドシェアのアプリ開発を通じて、地域の移動課題の解決をめざす学生団体です。自動車中心社会において、公共交通機関の廃止や自家用車を持っていないなど移動を制約される「交通弱者」のためのモビリティ開発に取り組んでおり、現在は本学の中でライドシェア事業を展開しています。学生同士が気軽に乗り合いできる仕組みをつくり、クラウドファンディングやメディアを通じて注目を集めるなど、自分たちのアイデアと行動力で、未来の交通手段の実現に向けて日々活動しています。

学生・教職員・地域の方々と学ぶ
「AIUダイバーシティ・ウィーク」
「AIU Core Values」の一つである「Embracing Diversity~ダイバーシティと共に歩む」を体現する機会として、本学では11月25日から30日までの1週間、「AIUダイバーシティ・ウィーク2025」を開催しました。昨年度に続く2回目の実施となりましたが、学生の声をより一層反映したイベントとするため、特別団体「ダイバーシティ・ウィーク プロジェクト」を立ち上げての開催となりました。プロジェクトでは、文化、コミュニケーション、障がい、SOGIEの4チームに加え、全体を統括する運営・広報チームを編成し、各テーマごとに企画・運営を行いました。イベント期間中の平日には、ポスター展示やディスカッションのほか、映画監督・岡野晃子氏をお招きし、『手でふれてみる世界』の上映会を実施しました。また、「なるべさ!ALLY」 共同代表の井上美乃氏による、セクシュアリティや自分らしさをテーマとした特別講演も行いました。多様なバックグラウンドを持つ方々の協働によって、多角的にダイバーシティを考える機会となりました。


スーパーグローバル大学創成支援事業
国際教養大学は、2014年、文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」の採択を受け、「日本発ワールドクラスリベラルアーツカレッジ構想」に取り組んでいます。
2020年の中間評価では最高の「S評価」を受けました。

BUILDプログラム
国際教養大学のBUILD(Building Information Literacy for a Digital Society/デジタル社会のための情報リテラシー教育)プログラムは、デジタル社会の基盤である数理、データサイエンス、AIといった分野への関心を高め、これらを適切に理解し、活用できる基礎的な能力を育成するためのプログラムです。本プログラムは文部科学省による数理・データサイエンス・AI教育(MDASH)プログラム(リテラシーレベル)認定を受けています(有効期限:2028年3月末)