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学長メッセージ

激変の時代、不変的価値、創造的応戦

現代の人間社会、自然社会は間違いなく歴史上の大きな転換点を迎えています。戦争や紛争、AI(人工知能)の急速な進歩、異常気象の発生、日本においては特に急速に進む少子高齢化により、従来の社会システムの構造や文化さえも変わりつつあります。

このような局面で最優先事項として取り組むべきことは人への投資、つまり人材育成に本気で取り組むことです。この混沌とした社会の諸課題に主体的に取り組む情熱を持ち、世界のパートナーと協働できる人材を日本から輩出することです。

国際教養大学(AIU)は2004年の開学以来、グローバルリーダーの育成をミッションとして、世界に通用するリベラルアーツ教育を展開してきた一方で、社会情勢とともに、大学も変化・発展して参りました。

2021年からは、学内外のフィールドにおいて知(知ること)と行(行うこと)を一体化することで得られる学際的な「統合知」と、留学を含め変化する環境下で直面する困難を一つずつ乗り越えていくことで得られる「人間力」を段階的に身に付けていく、「応用国際教養教育」を導入し、リベラルアーツ教育を一歩前に進めてきました。

本学で実施しているCLA+のスコアを分析し学修到達度の検証を行ったところ、卒業時には学生の英語の文章構成力、論理的思考力、データ分析・問題解決力が、アメリカで学ぶ学生と同等かそれ以上に達しているとの結果が出ており、その結果はまさに本学のリベラルアーツ教育が世界標準に達してきている証だと考えています。

また、「COI-NEXT」と「J-PEAKS」という国の大型補助金事業に参画し、学生と教員が協働研究できる場を増やしています。秋田県が抱える8つの課題(健康、モビリティー、森林、気象リスク、データサイエンス、民俗芸能、共存共栄、再生可能エネルギー)と、10年、20年先の未来社会にますます浸透してくるであろう宇宙、量子、AIなどについて、リベラルアーツ的な切り口から教育・研究を進めていく予定です。

この体系的、段階的、そして先進的な学修と、人間形成を支える自然や友愛にあふれるキャンパス環境、200を超える海外提携校との強い協力関係を持ち、秋田のあたたかな地域社会に支えられている本学は、世界でも極めて稀有な存在であると自負しています。

本学のリベラルアーツ教育の土台があれば、どんな世界にも挑戦していける、どんな夢も描いていける、学生一人ひとりが自分自身を信じてグローバル社会に羽ばたいていく─そんな未来を本学は描き続けています。

モンテ・カセム Monte CASSIM
国際教養大学 理事長・学長(元立命館アジア太平洋大学学長、元大学院大学至善館学長)