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私のオススメ授業紹介:国際協力・開発論Ⅰ(平山 友里夏さん)

国際教養大学の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。

また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨いてもらうことを目的としています。

この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。

今回は平山 友里夏(ひらやま ゆりか)さんのオススメ授業をご紹介します。

こんにちは!グローバル・スタディズ課程に所属している平山 友里夏です。2回目の今回は、私をcultivateしてくれたAIUの授業のうちの一つ、国際協力・開発論Ⅰについてお話します!

平山さんの写真
平山 友里夏さん

科目情報

  • SOC280 国際協力・開発論Ⅰ
  • 教員:椙本 歩美 准教授
  • 単位数:3単位

この授業を履修した理由

私は中学生の時に留学した経験から、「将来国際協力に携わりたい!」「そのために多角的な視点を身につけたい!」と思ってAIUに入学しました。しかし、その「国際協力に携わりたい!」という思いは漠然としていて、どんな問題を?誰が?どうやって?など、国際協力の手法について詳しく掘り下げて考えることはできていませんでした。だからこそ、専門的な科目に進む前に「国際協力とは何か?」を学ぶため、この授業を履修しました。

理論や方法がどのように役立つのかすぐに実感

この授業では、「国際協力・開発論ってどんな学問なの?」という基本から始まり、国際協力における様々な問題を解決する際に使われている理論や方法を学ぶことができます。理論や方法を学ぶだけの講義じゃつまらなそう…と思う人もいるかもしれませんが、毎回の授業の中で、国際協力・国際開発の実例を取り上げてディスカッションするため、その理論や方法がどのように現場で役に立つのかを実感しながら学ぶことができます。

他の学問に広くまたがり、深く関わり合っていることを知る

この授業を履修する前は、国際協力の活動にはお手本になるような手順やマニュアルが存在すると思っていました。しかし授業で学んだのは、実際はお手本になるようなものがあるわけではない、ということです。それは、国際協力という学問が独立して成り立っているのではなく、異なる学問の領域間に広くまたがり、深く関わり合っていることです。国際協力を考える際、政治・経済・教育・地学・歴史・人文社会など様々な方向からアプローチしなければならない、ということが一番の気づきでした。
その気づきをよく実感する機会となったのが授業中のディスカッションです。特定の事例について議論する際、人によってアプローチの仕方や重要視するポイントが違って、その違いを知ることがとても面白いと感じました。例えば、「発展途上国の地方に住む子供たちにパソコンを届けるプロジェクト」をテーマにディスカッションしたときのことです。「地方自治体が中心になって取り組むべきだ」、あるいは「まず国が中心となって地方の子供が学校に行くための法整備をするべきだ」などと、違う視点からの意見が飛び交いました。「誰が中心となって」という観点から議論した場合と「このプロジェクトを通して『何を』一番に達成したいのか」という観点から議論した場合とで、アプローチの仕方が変わってくることなどから、どの観点も無視できないことなどを実感しました。

スライドのスクリーンショット
印象に残ったディスカッションのスライド

ここが学びのスタート地点

授業を通して、自分の視野が広がるだけでなく、自分の意見と、相手の重要視する考えを比べることで、自分が国際協力において何を一番大事にしたいのか、どんな視点からアプローチする傾向があるのか、ということに気づくこともできました。私はこの気づきのおかげで、「勉強が楽しい!もっと勉強したい!」と心から思えるようになりました。国際協力について学ぶことがゴールではなく、この授業によって、私は政治と教育の観点から国際協力について関わりたいと具体的に感じることができ、私の新たな学びのスタート地点となりました。

こんな人にオススメ

国際協力に興味がある人はもちろん、過去の私のように国際協力に興味はあるけど「どんな問題を」「どんな視点から」学べばいいのか、目的がまだはっきりしていない人にぜひ履修してほしいです。また、様々な分野との関連性や接続性に気づけるタイミングがこの授業にはたくさん散らばっているので、もし主要な関心が「国際協力・国際開発」とは別にある人にも、ぜひオススメしたいです!この授業は、きっと自分の興味や今後の専門分野について考える際の道しるべになるはずです。