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私の留学レポート:オーストラリア・サザンクイーンズランド大学 〜矢尾板 愛美さん(3)~

国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。この「私の留学レポート」は、今まさに留学中の学生に、現地の様子や留学中の挑戦を、自分の言葉でレポートしてもらう企画です。

今回は、オーストラリアに留学中の矢尾板 愛美(やおいた まなみ)さんのレポート第3弾をご紹介します。

プロペラ機の格納庫にいる矢尾板さんの写真
現地で出会ったホストファミリーに近所の格納庫まで連れて行ってもらいました!

違いを受け入れることで新しい世界が見えてくる

私は高校時代に長期留学を経験していたこともあり、留学に対してはあまり壁を感じていませんでした。留学先でもそれほど困難や苦痛を感じたことはなく、むしろ、自分とは違うバックグラウンドを持つ人々との出会いがいつも新鮮でした。出会う人たちのほとんどが海外出身者で、多様な文化や価値観の違いに触れるたびに自分の寛容性が高まるのを感じました。何事も違いを受け入れて捉えてみると新しい世界が見えてくると思います。
また、今回は交換留学生として学び生活をしていますが、現地の風土や文化に親しみを感じるようになりました。これはオーストラリアの生活の中に一定のアジア文化が混ざっているからなのかもしれませんが、いつの間にか留学先の大学や寮が自分の家のように落ち着く場所になっていました。

キャンパス内に咲くジャカランダの花の写真
春のキャンパスにはジャカランダの花が綺麗に咲いていました。

挑戦してみてよかったこと

留学先での挑戦の一つがアルバイトでした。以前のレポートでも触れましたが、自分にとっては今回が初めての接客業のアルバイトだったため、先輩に教わったことができなかったり、自分の思うような接客ができなかったりして落ち込むこともありました。そんな中でも、「あなたのおすすめ、美味しかったよ。あなたが接客してくれて良かった」などと声をかけていただく機会も増え、それが自信へと繋がっていきました。毎回の接客で新しいお客さんと出会い、予想もしない注文や、特別な配慮が必要なときもありました。今回のオーストラリアでのアルバイトの経験から、自分から寄り添うことの大切さ、他者の小さな幸せのきっかけになれる喜びを学びました。
※アルバイトを含む就労は、ビザ等の条件により不可能な場合もあります。

バイト先での矢尾板さんの写真
バイト先のバーカウンターにて。ドリンク作りには苦労しました。

オーストラリアに住む人々の素敵な一面

観劇を通してオーストラリアに住む人々の素敵な一面を見つけることができました。私はミュージカルなど観劇が趣味で、帰国直前に最後の観劇をしてきたのですが、隣のお客さんとお話しする機会がありました。日本でも観劇経験が多い私ですが、隣の席の人とはいつも挨拶程度で、感想を伝え合ったことはありませんでした。しかし、オーストラリアでは観劇をしていると隣同士で感想を伝え合ったり、劇中も日本の拍手メインの反応とは異なり、各々思うままにリアクションをしていました。口笛やスタンディングオベーションなども、カーテンコールのタイミングのみに留まらずいつでも自由にしていました。その場で出会った人と同じ空間と時間を楽しみ、率直に感想やリアクションを共有し合える文化はいいなと思いました。

ゴールドコーストの街の夜景写真
ゴールドコースト旅行へ行ったときのホテルからの眺めです。

留学を経て強まった夢への気持ち

今回の留学を通して、航空業界への就職に対する気持ちが高まりました。将来の選択肢が増えた状態でまだ気持ちが固まった訳ではないですが、特に幼い頃から目指していた航空管制官になりたいという気持ちがより一層強くなりました。海外で航空管制官になれることを目標に、まずは日本で航空管制官になれるよう「航空管制官採用試験」合格に向けて頑張りたいです(日本の航空管制官は国家公務員のため公務員試験の受験が必要となります)。また留学先での航空学の授業を通して、航空業界の既存の問題や発展の歴史を知ることができました。帰国後の学業では専攻であるグローバル・ビジネス領域での科目と関連づけて今回の留学で得た知識を応用させていきたいと考えています。

ゴールドコーストの朝日が昇った海辺の写真
ゴールドコーストの朝の海辺の景色です。

サザンクイーンズランド大学について

2021年に新たに提携校に加わった、サザンクイーンズランド大学(以下、UniSQ)への交換留学は私がAIU生の第一号でした。そのため、先輩の体験やアドバイスといった前例や参考にするものがなく渡航までの道のりも遠く感じました。前例が無いからこそ積極的にUniSQ側へ質問をし、分からないことが無い状態を目指しました。UniSQは幅広い分野の学部があり、キャンパスも別々の場所に3つあるなど、AIUと比較すると大きな大学です。オンラインでの授業の充実も図られており、様々な点でサポートが非常に充実していました。そのため分からないことがあっても、質問する場が必ずありスムーズに解決に至りました。キャンパス自体も郊外に位置しているため、自然も感じられ過ごしやすかったです。オーストラリアの大都市から一歩離れた場所に留学したいという方にはおすすめです。キャンパスで出会う人たち皆がフレンドリーで、サポートも親切に感じられる大学だったので、UniSQへ留学することができて本当に良かったなと感じています。

カフェで食べたアサイーボウルとオープンサンド、コーヒーの写真
オーストラリアで様々なカフェをめぐり、いつも美味しいコーヒーから1日のエネルギーをもらっていました。

国際センターから一言

大学生になってからの留学では、視野の広がりや自己の成長を、とても強く感じられた様子が伝わってきます。また、留学先での学業や日々の生活を通し、明確となった将来の夢に向けて、今後の活躍が楽しみです。矢尾板さんの夢の実現を、引き続き応援しています。

国際教養大学ではコロナ禍で2年間、対面での交換留学が実施できませんでしたが、日本の入国制限緩和に合わせて今年5月以降、留学生の受け入れを再開しています。
英語版ウェブサイトでは、そんな留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。オンライン留学の期間も含めて、定期的に更新していますので、ぜひこちらもご覧ください。