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2023年度国際教養大学春季入学式を挙行

式典の様子の写真

4月8日(土)、2023年度春季入学式を挙行し、国際教養学部171名、海外からの短期留学生95名、専門職大学院13名、合計279名が新たにAIU生の一員となりました。式には、新入生とそのご家族が参加し、来賓として神部 秀行 秋田県副知事に参列いただきました。

カセム学長が壇上で式辞を述べている写真
カセム学長による式辞

初めに、モンテ・カセム学長が「グローバルリーダー」への道を歩み始める新入生に向けて式辞を述べました。

「真のグローバルリーダーとは何なのでしょうか。私は、リーダーシップに典型はないと考えています。グローバルリーダーになることとは、自分自身を発見し、他者の能力を認め、困難な問題を解決するために協力し合うことを学ぶ、あなた自身の旅なのです。むき出しの野心で頂点に立とうとすることではなく、物事に対してあなたがどう責任をもって関わっていくのかが、あなたを真のリーダーとして確立させていくのです。」

「秋田の素晴らしい自然環境の中にあるこのキャンパスで、私たち教職員は、皆さんの学びとリーダーシップの旅を刺激的で有意義なものにすることを約束します。」

神部副知事による祝辞の写真
神部副知事による祝辞

続いて、来賓の神部 秀行 秋田県副知事からは、学問の世界や人間の生き方に用いられる「真善美」の思想に基づく激励の祝辞をいただきました。

「皆さんにも、『真』すなわち学問を通じて真実を判断する力を獲得し、『善』すなわち倫理的に正しい行動をするために自らを律することができる意思を身につけ、『美』すなわち感性を磨くことによって健全な情を育み、これからの難局に挑むために必要な人間力を高めていって欲しいと思います。」

「国際教養大学は、皆さんのこうしたチャレンジを支え、応えてくれる大学です。大学に息づく『AIU SPIRIT』を胸に、高い志を抱き、多くの仲間と切磋琢磨しながら、大変革の時代の国際社会、地域社会を力強く牽引するリーダーとなるべく、大いに成長されることを期待しております。」

鳴海 祐聡さんが壇上でスピーチしている写真
新学部生代表の鳴海 祐聡さん

その後、新学部生を代表して鳴海 祐聡さんが、「人と人との繋がりの大切さ」に触れてスピーチを行いました。

「人と人との繋がりが軽視されがちな時代になってきたという意見がありますが、その主張に対する私の答えは『NO』であり、コロナ禍では、オンラインだけでなく、現実世界の友人がいることがどれだけ貴重なことかを考えました。」

「COVID-19やロシア・ウクライナ危機は、友人や家族、パートナーなど、当たり前に接している人たちと簡単に離れ離れになってしまうことを実感させてくれました。そして、私が学んだ教訓は、今こそ、周囲の人々、同居人、家族のメンバーに、持てる限りの愛情を注ぐべきだということです。」

「AIUを選んだ理由のひとつに、多様性に満ちたキャンパスへの憧れがあります。私は、これからのこまち寮での生活をとても楽しみにしています。異なるバックグラウンドを持つ人と関わることで、相手の文化だけでなく、自分の文化にも気づくことができると思っています。」

「多くの人にとって、”Enjoy”という言葉の意味は、『楽しむ』ことだと思います。しかし、それだけではありません。『楽しむ』ことに加えて、『探求する』『受け入れる』『そこから学ぶ』という意味もあると思っています。」

「”Enjoy the differences, Celebrate the similarities.”お互いの違いを認め合い、それを楽しみましょう。そして、共通点がある時には喜びましょう。そうすることで、私たちは他者を愛することを学び、長く続く良い友情を育むことができるでしょう。」

伊藤 奈月さんが壇上でスピーチしている写真
新大学院生代表の伊藤 奈月さん

地元の奈良県で英語教師を務める伊藤 奈月さん。教育現場の変化に対応すべく、自らが学び続け、挑戦し続ける決意を、新大学院生を代表してスピーチしました。

「近年、教師や 生徒に新たな変化が起きています。1つ目は、授業でICTツールが使われるようになったり、生徒が自分のタブレットを持つようになったりしたこと、2つ目は、新しい評価制度が導入されたことです。教師は、生徒が各課題で何ができるかを基準にして評価しなければなりません。」

「私は、学校現場から離れた場所で勉強に専念するため、専門職大学院に進学することにしました。修了後は英語教師として、新しいスキルや理論を他の先生方と共有できるようになりたいです。そして、私の授業で、生徒一人ひとりが自信を持って英語を使うことの難しさや面白さを感じてもらえるように努力したいと思います。」

「AIUには、英語漬けの毎日を過ごすことができる素晴らしい環境があります。他の学生から新たな価値観を得ることができ、自分の英語力、特にスピーキング力を養うことができます。大学院での学びを通して、自分なりに納得のいく教え方を模索したいです。また、母国語とは違う言語を使うことで自信を持ちたいです。」

「教師は生徒よりも多くのことを知っていなければなりません。だからこそ、私は学び続け、挑戦し続けます。学ぶことに終わりはないからこそ、変化を受け入れることができるのです。」

最後に、渡辺 玲子 特任教授(ヴァイオリン)と鷲宮 美幸さん(ピアノ)による祝賀曲演奏が行われました。

また、式典の後にはAIU竿燈会による演技が披露されました。

4月10日(月)から、春学期の授業が始まります。本ウェブサイトでも、引き続きAIU生たちの活躍を紹介していきます。

※実際の式辞やスピーチは英語で行われていますが、ここでは要約して日本語訳を掲載しています。