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私の留学レポート:ポーランド・ウッチ大学〜河野 達也さん(1)~
国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。良いことばかりじゃない、ときには苦しいことや辛いこともあるのがAIUの「本気」の留学です。ここでは、そんな学生たちのストーリーを自身の言葉でレポートしてもらいます。
今回は、ポーランドに留学中の河野 達也(かわの たつや)さんのレポート第1弾をご紹介します。
皆さんこんにちは、初めまして!2020年入学、河野 達也です。出身は宮崎県で、グローバル・ビジネス領域に所属しています。この度は私の留学レポートを読んでいただきありがとうございます!これから3回の留学レポートを皆さんにお届けしますので、どうぞよろしくお願いします。
留学先の大学紹介
現在、ポーランドにあるウッチ大学(University of Lodz、以下UL)に留学しています。ポーランドでは3番目に大きい都市のウッチにある大学です。1945年に創設され、今では13の学部があり、117の研究分野と218の専攻分野のプログラムを提供しています。国内だけでなく、北米やヨーロッパ、アジアと全世界から学生を受け入れており、教室や寮はグローバルな環境が整っています。特に、EU圏内や隣国のヨーロッパ諸国の大学生が対象の「Erasmus+」という留学プログラムを利用してポーランドに学びに来ている学生が多いです。
きっかけは先輩のアドバイス
私がULを留学先に選んだ理由は大きく分けて2つです。1つ目は言語です。私はAIUでロシア語を履修しており、それを生かした留学をしたかったからです。残念ながら現在の世界情勢ではロシアへの渡航が叶わず、言語・文化的に類似点の多いポーランドへの留学を希望しました。
2つ目は先輩方からの声です。大学祭の実行委員会で一緒だった先輩が大学祭の準備をしながら自身の留学体験を語ってくれました。インターネット上のどんな情報よりも詳細で分かりやすく、穏やかで勉強しやすい環境が私の性格にあっているのではと薦めてくださったのが大きなきっかけの一つです。実際、多様性を寛容に受け入れる態勢や、大学全体として(UL特有のものかもしれませんが)グループワークや授業で過度に忙しくなりすぎず、学生たちのペースを尊重する大学側の姿勢を感じます。
教訓を得られた口喧嘩
長い準備の末、ポーランドに無事到着した時は、「とうとう外国に、留学に来たんだな」ということを改めて感じました。街の看板や行き交う人々の言語、気候や湿度から車のナンバープレートまで、すべてが良い意味で「異質」であり、ここはもう日本ではないということを強く感じました。その生活の中で一番心に残っている出来事はウズベキスタンから来た留学生の男友だちとの喧嘩です。内容はよくあることで、彼と彼が好意を持つ女性の間に挟まれ、連絡役を頼まれるも最終的に恋愛がうまくいかず、失敗の矛先が私に向けられ、喧嘩に発展しました。ありふれた喧嘩ですが、こちらの意図を汲み取ろうとすらしない相手との口論は未体験のもので、怒りのポイントや収拾の仕方などに、言語や文化的背景の違いを感じました。その中で一つの学びを得ました。「頼み事は簡単に承諾するな」ということです。ちなみに、今では何事もなかったかのように仲良しです。
知り得た情報は頭に記録中
この留学で私が一番意識していることは、ここでしかできない経験を心に刻み込む、ということです。今しかできない旅行も然り、極端に言えば、通学路の風景までもです。今後の人生において、いつ・どの情報が役に立つか分からないため、ポーランドでの普段の暮らしの中で、今後につながる気づきをできるだけ頭の中にメモして帰りたいと思っています。
大抵のことはどうにかなる!
留学を前にして、自分の英語力やコミュニケーション能力、留学先での生活や学習内容などに不安を抱えている後輩や高校生へ伝えたいです。大抵のことはなんとかなります、というかどうにかなっています!帰国子女でもなければ、英会話教室にすら通ってもいなかった宮崎県の公立高校出身の私の英語力でも、AIU入学後、留学に必要なTOEFLの要件を満たすことができました。ポーランドという、日本で決してメジャーな留学先とは言えない国への留学ですが、英語が全く伝わらないということはなく、最高に楽しんでいます。予想外の問題も起こっていますが、自分の場合は3日も経てば立ち直れています。どんな状況でも楽しもうとする気持ちさえあれば、留学は大それたことではないのかもしれません!
国際センターから一言
河野さんにとって未知のポーランドで、1年間という限られた留学期間中、一つでも多くの事を吸収して自分の成長につなげたいという河野さんの強い意欲が感じられます。常にアンテナを張り続ける河野さんが、今後留学先でどのような体験をし、どのような学びを得るのか今から楽しみです。
英語版ウェブサイトでは、留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。