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【テーマ別ハウス】ハウス紹介 ―刑事司法ハウス―
国際教養大学では、キャンパス内での生活もリベラルアーツ教育の一環と捉え、日常生活の中でもさまざまな学びを促すことを目指し、「テーマ別ハウス」を導入しています。共通のテーマに関心を持つ学生たちが同じ学生宿舎で生活しながら活動を行うもので、テーマ別ハウスのメンバーは、1学期もしくは2学期間の共同生活を通じて、テーマに沿ったイベントの企画・運営に取り組みます。
今回は6つあるハウスの中から2024年4月に発足した「刑事司法ハウス」について、学生とアドバイザーの先生へのインタビューを通じて紹介します。
主な活動目的
刑事司法ハウスは、刑法・犯罪学、司法施設や矯正施設等から派生するあらゆる問題について包括的に学び、考え、発信するハウスです。現在AIUでは犯罪学や刑事司法について学べる機会が少ないため、このテーマハウスの活動が、多くの学生にとって刑事司法について考えるきっかけになればという思いで活動しています。
刑事司法は単なる「専門知識」ではなく、その問題を知ることによってリベラルアーツを学ぶ意義、対話の大切さ、そして私たちがいるコミュニティをより良い場にしていくヒントを得ることができます。そしてこれらは決して他人事ではなく、身近なテーマではないでしょうか。そのコアな部分を感じられるような活動を目指しています。
主な活動内容
週に1回、定例会議を行い、全体でイベント企画の話し合い、各班(SNS班、勉強会班、会計班、お楽しみ会班)に分かれての話し合いをしています。また、2週に1回は勉強会を開き、メンバーが刑事司法関連で興味のある事柄について持ち回りで発表しています。前学期はハウス内だけでの開催でしたが、ハウス外の方からの要望があり、今学期からはハウス外へも開いたものとしています。また、ポスタープレゼンテーションを行ったり、秋田刑務所主催の矯正展の見学に行ったりもしました。
学生インタビュー
Q. 「刑事司法ハウス」を一言で言うと、どんなハウスですか?
梶原 哲司さん(学部生):楽しく学べるハウス! “Learn casually. Think deeply.” というハウスのコンセプトをとても気に入っています。
渡邉 優羽さん(学部生):和気あいあいとしたハウス!何事にも一生懸命なメンバーからいつも刺激を受けています。
Q. 「刑事司法ハウス」はどのようなメンバーで構成されていますか?何か特徴はありますか?
前田 衣織さん(学部生):互いに学び合う姿勢がある人たちです。
福田 拓海さん(学部生):学ぶときは真剣に、遊ぶときは楽しくと、メリハリを持ったメンバーで構成されています。
北沢 泉さん(学部生):もともと刑法や犯罪学に興味を持っている人ばかりが集まっていると思われることが多いですが、移民学、科学哲学、ジェンダー学など、実はみんな興味分野はそれぞれです。各々違う視点から刑事司法を見ているので新しい発見があってとても面白いです。
Q. メンバー同士でどのように交流していますか?
中島 悠斗さん(学部生):各々の興味のあることを話して知識やアイデアの共有を日頃からしています。
三浦 一花さん(学部生):定例会議以外にもメンバー同士でたくさん交流しています。つばきヴィレッジのユニット共有スペースにみんな集まるので、本を読んだり、課題をしたり、ゲームをしたり、料理を作ったりなど、毎日のように団らんしています。
Q. ハウスのイベントや交流で一番印象に残っていることを教えてください。
梶原さん:ポスタープレゼンテーションです。作成したポスターを学生会館に展示し、そのそばでポスターの解説をしました。人が集まらないのではないかと不安だったのですが、多くの方々が立ち止まって話を聞いてくれたので、AIUの学生の学ぶ意欲をひしひしと感じました。
小崎 愛佳さん(学部生):メンバーみんなで駒ヶ岳に行ったことです。学内でのウォーキングチャレンジ期間中、歩数稼ぎのために早朝4時にキャンパスを出発して山に登りました。あまり歩数は稼げませんでしたが、メンバーの仲が深まったとても楽しい一日でした。
北沢さん:夜中のプチ遠征です。流れ星やオーロラ観測をしたり、ゴジラ岩を見に行ったりしました。普段急に思い立ってやろうと思っても自分一人では躊躇してしまうようなことでも、同じユニットにメンバーが住んでいるからこそ、彼らと一緒に実現できてしまいます。
三浦さん:秋田矯正展に行ったことが印象に残っています。そこで刑務所見学をしたり、職員さんの講演を聞いたりしました。刑務所のイメージが大きく変わり、犯罪は社会で起こるものであり、社会全体で支える必要があるのだということを学びました。
Q. これからハウスへの応募を考えている学生へ一言お願いします。
渡邉さん:メンバーそれぞれの興味関心に合わせて学んでいくので、自分の知らなかった問題にも詳しくなることができます!また、一緒に住んでいることでメンバーの意外な一面を発見することも!
福田さん:AIUでは法律や犯罪学のような授業はあまり開講されていませんが、そんな中、このハウスが立ち上がりました。みんなで一から学んでいくハウスなので、専門知識がないことに不安を抱いている方も安心してご応募ください。
アドバイザーインタビュー (刑事司法ハウスアドバイザー:豊田 哲也 教授)
Q. アドバイザーから見た、ハウスの特徴を教えてください。
豊田 先生:ひとりひとりのメンバーがハウスにちょっとずつ貢献すると、ハウス全体として素晴らしい成果を挙げられるということを実践している素晴らしいハウスです。素晴らし過ぎて、ちょっとまぶしい感じすらします。
Q. これからハウスへの応募を考えている学生へ一言お願いします。
豊田 先生:AIUのキャンパスライフは4年間の合宿生活(1年間の海外遠征付き!)のようなものですが、そこにさらに付加価値を加えていくには、課外活動もありますし、テーマ別ハウスもあります。自分のキャンパスライフを自由に設計して素晴らしい時間を過ごしてください。その中で、刑事司法ハウスを一つのオプションとして頭の片隅に置いておいてくれると嬉しいです。