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私の留学レポート:リトアニア ヴィタウタス・マグナス大学 〜圡方 眞佑子さん(1)〜

国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200ある海外提携大学の中から選択します。この「私の留学レポート」は、今まさに留学中の学生に、現地の様子や留学中の挑戦を、自分の言葉でレポートしてもらう企画です。

今回は、リトアニアに留学中の圡方 眞佑子(ひじかた まゆこ)さんのレポートをご紹介します。

こんにちは!グローバル・スタディズ課程の圡方 眞佑子です。東京都出身で2020年春入学、2022年1月からリトアニアのヴィタウタス・マグナス大学(VMU)に留学中です。

雪の舞う中、微笑む圡方さんの写真
圡方 眞佑子さん

憧れていたヨーロッパへの留学

私が留学先を選ぶ際に重視したことは3点あります。ヨーロッパであること、英語圏でないこと、そして旅行ではあまり行く機会がなさそうな国であることです。昔からヨーロッパへの憧れが強く、旅行してみたかったので、陸続きでいろいろな国に行けるヨーロッパの中から留学先を選ぶことにしました。また、私は外国語を学ぶことが好きなので、英語以外の言語が話されている国であることも重視しました。最後に、いろいろな国に行ってみたいという理由から、ヨーロッパの中でもあまり知らない国、旅行ではあまり行かないような国ということも考えながら留学先を決めました。

European Capitalsof Cultureのディスプレイパネルの写真
大学があるカウナス市は2022年のEuropean Capitals of Cultureのひとつに選ばれました

所属にとらわれない自由な学びの環境

VMUでは政治・外交を専門とした学部(Faculty of Political Science and Diplomacy)に所属していますが、それに縛られず自由に授業を選択することができるので、いろいろな分野から興味のある科目を履修しています。私の場合は、政治に関するいくつかの授業に加え、言語とインクルーシブ教育に興味があるので、リトアニア語、「Introduction to Translation Studies」、「Introduction to Inclusive Education」といった授業も履修しています。

文字モニュメントの写真
市を代表する史跡・カウナス城近くにある文字モニュメント

訪れてみなければ分からないその街とそこに住む人たち

思ったよりも英語が通じない場面があります。インターネットで「リトアニア、言語」などと調べると、「基本的に英語が通じる」と書かれていたので、ほとんどリトアニア語を勉強せずに出発しました。しかし、現地に到着してみると誰にでも英語が通じるわけではない、ということが分かりました。やはり若い世代の方のほうが英語が通じますが、空港の売店ですら英語は通じませんでした。留学といえば「自分の英語力で大丈夫なのだろうか」、と不安を抱えて出発することが多いと思います。私もその心配は未だにありますが、そもそも「英語が通じる」という状況に安心したのは初めての経験で、そんなことを思う日が来るとは考えもしなかったのでとても驚きました。

カウナス城の写真
橋から見渡すカウナス城

リトアニア語で交流を深めたい

リトアニア語はインド・ヨーロッパ語族の中でも歴史の長い言語で、英語とは違う部分も多く、とても難しいです。しかし、リトアニアの方とリトアニア語で話せたら素敵だと思うので、ぜひ勉強を頑張りたいと思っています。そして1年間はあっという間に過ぎてしまうと思うので、様々なことにチャレンジしたり、いろいろな方との交流を深めたりしていけたらいいなと思います。

寮の写真
圡方さんが住む寮


国際センターから

同大学のあるカウナス市は、第二次世界大戦中に「命のビザ」を発給し多くのユダヤ人などの難民の命を救った元外交官、杉原千畝氏の名が広く知られており、日本人としてこのような街で1年間留学できるのは貴重な経験になると思います。リトアニア語や現地の文化について学ぶだけでなく、日本人として日本の歴史や文化についても紹介する機会があるといいですね。