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AIU TOPICS

私のオススメ授業紹介:デジタル時代の重要課題(伊藤 花さん)

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。

また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨いてもらうことを目的としています。

この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。

今回は伊藤 花(いとう はな)さんのオススメ授業をご紹介します。

皆さん、こんにちは。伊藤 花です。今回紹介するオススメ授業の第2弾は「デジタル時代の重要課題」です!

伊藤 花さん

科目情報

  • DGT150 デジタル時代の重要課題Ⅰ
  • 教員:フローラン・ドメナック 教授
  • 単位数:3単位

デジタル社会における社会問題をテーマに!

デジタル化が進む現代社会で実際に問題となっている事例や、何気ない私たちの日常を別の視点から見たときに浮かび上がってくるデジタル問題をテーマにした授業です。この科目はAIUで履修した中で最も私の考え方に影響を与えてくれました。「SNSは私たちの生活を豊かにしているように見えるが、実際はどうなのか」、「インターネットが普及したことで、現代社会における人々の働き方や行政にはどのような変化が出ているのか」「この先さらに技術が進歩していく社会で、私たちの生活はどのように発展するのか、そしてそれは本当に私たちにとって有益な進歩なのか」、というような疑問に対し、多面的に考えていく授業なので、メディアと社会の関係性などに興味のある人にぜひオススメしたいです。

他の分野との関連性を探る

社会全体の動きのみならず、個人の行動の変化にもフォーカスするので、社会学やコミュニケーション学など、他の分野と関連づけて考えてみることで視野が広がりとても面白いです。私はAILA 2で、この授業とPSY150(心理学)を関連づけ、「人々の行動や思考はデジタル化の進む社会でどのように変化するのか」というテーマで研究を行いました。広範囲な分野にまたがったこの授業は、デジタル化が恐ろしい速度で進み、日々目まぐるしく変化していく現代社会で暮らす私たちにとって、今まさに受けるべき授業だと思います。「デジタル化した社会のことを考えるのが面白そうだな」という軽い気持ちから履修した科目でしたが、この授業で得た様々な知識や多面的な視点は他の分野やこれから社会で生きていくうえでもとても役立つと思っています。

特徴的な講義形式

この授業の最も特徴的で面白いところは、なんといってもその多彩な体験型の講義形式にあります!ディスカッションやロールプレイングなどを通して、学生は主体的にデジタル化した社会における諸問題について深く考えることができます。例えば、ドラマ形式の講義では、学生一人ひとりがそれぞれの役になりきって「この社会問題は自分たちの立場にどのような影響をもたらすのか」、「他の立場に立っている人にはどのような影響が出ているのか」、「どのような解決策が望まれるのか、またそれによって今度はどのような不利益が見込まれるか」など、とにかく一つの考え方にとらわれずに様々な立場から深く話し合います。その過程によって自分の主張を考え直すのはもちろん、他の問題についても批判的かつ多角的に議論する能力を養うことができます。また、デジタル化社会における政策や技術、メディアが与える人々への影響についてブレインストーミングを行うこともあります。学生同士のアイデアを集めその関連性を探り、マインドマップにまとめながら自分たちなりの結論を作り出していきます。ドメナック先生の授業では、必ず他のグループの考えを聞き、それを受けて自分たちの結論を見直す時間が与えられるので、絶えず考えを更新していくことができます。学生が自ら考えて学びを深めていく、まさにAIUらしい授業だと思います!

フローラン・ドメナック先生からのメッセージ

私たちはどんなデジタル情報もすぐに届くような高度に繋がった世界に生きています。しかし、そのような情報が私達にどのような影響を与え、私たちの生活をどう変えているのかを俯瞰して考える機会はあまりないかもしれません。

この授業の主な目的は、もっとも個人的な観点(例えば、個人のスマートフォンの使い方)からグローバルな規模まで視野を広げ、デジタル社会においてどんなことが起きているか、私たちはそれをどう受け止めているか、さらに私たちはどのような世界を生きていきたいかをともに議論する機会を提供することです。

※実際のコメントは英語ですが、ここでは要約した日本語を掲載しています。