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私の留学レポート:ベトナム・ハノイ貿易大学 〜小田島 碧海さん(1)~

国際教養大学では1年間の留学が必須となっています。語学留学ではありません。専門科目を現地の学生と共に履修し、本学での卒業単位の一部として認められる必要がある、「本気」の留学。学生が、それぞれ深めたい学問分野に応じて200以上ある海外提携大学の中から選択します。この「私の留学レポート」は、今まさに留学中の学生に、現地の様子や留学中の挑戦を、自分の言葉でレポートしてもらう企画です。

今回は、ベトナムに留学中の小田島 碧海(こだしま まりん)さんのレポート第1弾をご紹介します。

みなさんこんにちは!グローバル・ビジネス課程所属の小田島 碧海です。岩手県出身で2020年春入学、2022年8月からベトナムのハノイ貿易大学(Foreign Trade University、以下FTU)に留学中です。

船の上で撮った、ベトナム伝統の編み笠「ノンラー」をかぶる小田島 碧海さんの写真
ベトナムの世界遺産「ニンビン」での川下り。映画の中のような景色が広がっていました。

国際ビジネス経済学で有名な大学へ

私が留学先を選ぶ際に重視したことは2点あります。アジアにあることとビジネス関連の授業がたくさんあることです。高校時代にアメリカに短期留学、フランスに1年の長期留学をしたので、大学ではアジアに行ってみたいという思いがありました。ベトナムはアジアの急成長や賑やかさを肌で感じることができて、とても魅力的です。また、AIUでは、色々な分野の授業をとっていたので、留学先のFTUでは専門的な授業をたくさん取って知識を増やしたいと思っています。FTUは、日本の「大学入学共通テスト」に似たベトナムの試験で最低9割の得点を取らないと入学できない、特に国際ビジネス経済学で有名な大学だそうです。

道路一面に駐車されているバイクの写真
ベトナムはバイクで通学している人が多く、道はいつも大渋滞です。

豊富なビジネス専門科目のなかから

FTUでは、豊富にあるビジネス関連の授業の中から興味のあるものを選んで受講しています。マネジメントやマーケティングなどの基本的な授業に加えて、「ビジネス倫理」や「国際的ビジネス環境」といった授業も履修しました。印象的だった授業は、「戦略的マネジメント」です。授業ではマネジメントの知識を問われるのはもちろん、様々なケースを分析して会社の戦略を研究します。教授自身も、投資や新ビジネス開業などの経験があって、授業中の雑談も面白かったです。教授が授業中にクレジットカードや銀行の話を始めた時に、金の龍の模様が入ったブラックカードを取り出し、クラス中が驚いていました。(笑)

頂上からの、眼下に広がる切り立った崖と谷を流れる川の写真
500段の石段を登った先にある、お寺から見える景色。ベトナムはお寺がたくさんありますが、ここに行くのが一番大変でした。

学生同士がお互いに刺激し合える環境

ある授業でアジアやベトナムの成長に触れたときの、クラス全員の当事者意識の高さに驚きました。「これからベトナムはもっと成長していって、それを担うのはFTUのあなたたちです。」という教授にも、それを当たり前のように聞くクラスメイトたちにも衝撃を受けました。FTUの学生はみんな勉強熱心です。クラスメイトの中には、自分でビジネスを始めている学生や、インターンシップで働きながら大学に通う学生、色々なビジネスコンテストに友人と挑戦している学生もいます。学生同士がお互いに刺激し合い、時には周囲の行動力に焦りも感じながら、それでも全力で自分の好きなことに挑戦できる環境が、ベトナムの全体的な成長に繋がっているのではないかなと思います。

ブンチャーの写真
ベトナムで一番好きな料理「Nem Nướng Nha Trang(ネム ヌン ニャ チャン)」。ベトナムは何を食べても美味しいので天国です!

やってみたいことが沢山!

留学先では、インターンシップをして今まで学んできた知識を活かせる場に身を置き、実践的な経験を積みたいと思っています。また、英語で日本語を教えるボランティアにも参加する予定です。街を歩いているとよくベトナム語で話しかけられるので、1年の間に受け答えがしっかりできるようにベトナム語も勉強したいと思っています。最初の2カ月は授業にばかり集中していたので、今後はベトナムの文化に触れる機会を作りたいです。

ホイアンの夜の町並みの写真
ホイアンでの一枚。夜は町中がランタンの明かりに照らされて、すごく綺麗でした。

留学先での自分の役割

何でも調べる癖をつけておくことが大切だと思います。留学中に、自分の国や文化について聞かれたときに、「分からない」「知らない」「〜じゃない?」と答える人をよく見かけるのですが、留学先ではあなた自身が、日本や日本文化について直接伝えることのできる「日本代表」だという意識を持つべきだと考えます。今はインターネットである程度のことは調べられますし、分からないことを分からないままにせず、相手にできるだけ詳しく正しい情報を伝えるのが自分の役割だと思っています。

国際センターから一言

FTUは優秀で意欲のある学生が多いようですね。小田島さんのレポートからはベトナムという国の勢いや、ベトナム人学生との授業の熱量が伝わってきます。小田島さんの「日本代表」という意識とそれに基づく行動に好感を持ってくれる方も多いのではないでしょうか。ぜひお互い切磋琢磨しながらベトナム生活を充実したものにしてください。

国際教養大学ではコロナ禍で2年間、対面での交換留学が実施できませんでしたが、日本の入国制限緩和に合わせて今年5月以降、留学生の受け入れを再開しています。
英語版ウェブサイトでは、そんな留学生たちの本学での留学体験記を「Student Voice」として紹介しています。オンライン留学の期間も含めて、定期的に更新していますので、ぜひこちらもご覧ください。