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私のオススメ授業紹介:マクロ「音楽」学(佐川 美卯さん) 

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。

また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨いてもらうことを目的としています。

この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。

今回は佐川 美卯(さがわ みう)さんのオススメ授業をご紹介します。

佐川 美卯さんの写真
佐川 美卯さん

科目情報

  • MUS255 マクロ「音楽」学
  • 教員:廣津留 すみれ 特任准教授
  • 単位数:3単位

皆さん、こんにちは!佐川美卯です。今回は廣津留 すみれ先生による「マクロ『音楽』学(Music Beyond Borders)」の授業について紹介します。

なぜこの科目を選んだのか

幼い頃からクラシックバレエや吹奏楽をやっていた影響で音楽が大好きでした。自分の好きなことを学問として学ぶことができると知り、この科目を履修することに決めました。また、廣津留先生はハーバード大学(学士)を卒業し、ジュリアード音楽院(修士)を修了し、世界を舞台に活躍されているヴァイオリニストです。以前に先生の本を読み、感銘を受けていたので、そんな先生の科目をぜひ履修したいと思っていました。

オススメポイント

1. 様々な分野から音楽を見つめることができる

この授業では毎週異なる分野から音楽について考えます。例えば、「音楽×教育」の回では、音楽が子どもの成長に与える影響について学んだ上で、音楽の力を最大限に生かすことのできる授業を考えました。私は、クラシック音楽の素晴らしさを伝えるとともに、子どもの創造性を養うために、音楽に合わせてダンスの振付を考えるといった授業計画を提案しました。

また、「音楽×リーダーシップ」の回では、実際に指揮者の方に授業を観ていただき、リーダーや指揮者として必要な資質は何かを教えていただきました。このように、様々な分野から音楽を見つめることは、多角的な視点を養う上で役立ちました。

2. 実際にイベントを企画する経験

授業の最後には、グループでプレゼンテーションを行います。このプレゼンテーションでは、決められた予算の中で、音楽の素晴らしさを広めたり、社会貢献したりする音楽イベントを企画します。グループで話し合っていく中で、障がいのある人もない人も一緒に五感で音楽を楽しめるイベントなど、自分では思いつかないような様々なアイデアが飛び交い、とても興味深く意欲的に取り組むことができました。このように、自分たちでコンセプトを決め企画し、予算をやりくりすることは、将来、ビジネスを運営していく上で役立つと感じました。

こんな人にオススメ!

音楽をはじめとした芸術が好きで、学問として学びたいと思う人にオススメです。私はこれまで音楽がどのように学問と結びついたり、社会に貢献したりできるのか明確な答えを見つけられていませんでしたが、この授業を通して、音楽の持つ可能性の大きさを改めて実感しました。

また、この授業は特定の分野について専門的に学びたい、というよりは基礎的なことを幅広く学びたいという人にオススメです。貧困や教育といった様々な分野における社会問題と音楽を結びつけて幅広く学ぶことができます。

AILAとの繋がり

毎週多様な分野から音楽について考える授業のスタイルを通して、AIUの独自カリキュラムであるAILA(応用国際教養教育)の目標とする多様な「知識の引き出し」を自在に駆使し、それらを互いに関連・応用させ、最適解を探る力が身につくと感じます。今までに学修してきた様々な学問分野の知識の積み重ねを総動員させて、それらを統合的に音楽に結びつけることは、高校までの勉強とは異なり、とても興味深かったです。

「音楽×伝統音楽」の回では、民俗音楽を伝えるために世界的な演奏家が集まった「Silkroad Ensemble」という団体があることを知りました。私は彼らの活動に関心をもち、AILAの最終段階である卒業論文で日本の伝統音楽の継承について考察したいと考えています。

廣津留 すみれ先生からのメッセージ

Music Beyond Bordersは音楽を通して教育や脳科学など様々な分野を勉強する科目です。勉強や運動をしながら聴くプレイリスト、スポーツ試合の入場曲、教育番組で流れる動画、地元のお祭りで流れる民謡…なんとなく聴き流していた音楽にも、その時・その場所で流れる理由や背景があるのです。それらを学ぶことで日常の中で触れる音楽に対する目線が変わります。感覚を研ぎ澄ませてみたい方や、社会の見方を変えてみたい方におすすめの授業です。